『真冬の北海道ツアー』
2月6〜9日の旅程だったので、ネタとしては少々古くなってしまったが、有給休暇を取って行ってきた北海道での出来事を振り返ってみたい。
この真冬の北海道ツアーは昨年に続いて2度目。自分の中では冬の恒例行事になってきた感があり、非常に楽しみにしているイベントである。昨年は札幌のみだったが、今年は昨夏の出張が結構楽しかったこともあり、初日は函館で一泊することに。
冬の函館を訪れたのは初めてだが、当然あたり一面真っ白。空港から宿のある函館駅近くまではシャトルバスでの移動。競馬場の前を通るルートではなく、海岸沿いを走るため、積もった雪と海面にあたる太陽光がキラキラと反射して非常に眩しかった。
一旦、ホテルに立ち寄って荷物だけ預け、市電に乗っていざ競馬場へ。お昼過ぎくらいの時間帯だったが、競馬場に入っても場内はスカ〜としていてやや閑散。夏の本開催時でもそれほど混み合う競馬場ではないし、この日は土曜だったのでまあこんなものか。淋しさがあった反面、場内の椅子には十分余裕があったし、飲食スペースもゆったり。店は半分くらいしか開いていなかったが、いつも利用していたそば屋さんは営業していたので久々に頂くことができた。
最初に買ったレースで単勝を取ったと思って喜んでいたところ、まさかの降着。この先どうなることかと思われたが、馬券下手な自分にしてはよく頑張って、ちょいプラス。気分良く夜の部に入れた。
夜の楽しみはやはり美味しい食べ物とお酒。昨夏の函館で一番のヒットと思ったお寿司屋さんに出向き、お造り中心に寿司も少々。中でもタラの刺身と「たちぽん」と呼ばれる、タラの白子をポン酢であえたものは美味しかった。鮮度の問題で関西あたりではほとんど食べることができないらしく、貴重なものを頂けたことに感激。
その後もお気に入りだった立ち飲み店や、小さな店が密集する屋台村的なところも精力的に回り、ひと晩にして計5軒。我ながらよく頑張った。翌日も早かったのでお酒は控え気味にしたつもりだったが、宿に戻ってふと気付くとショルダーポーチがない。財布とスマホはその中に入れていなかったので大事故にまでは至らなかったが、長距離移動の際に欠かせないウォークマンが消えることに。これは痛かった。
翌朝は早い時間の特急で札幌へ。自由席の車両に入り切らない乗客が、指定席車両の通路にまで溢れている混雑ぶり。雪祭りと中国の春節が重なっていたので覚悟はしていたが、札幌駅はここはどこの国? と思えるほどに外国人だらけだった。
この日も荷物だけホテルに預けて競馬場へ足を運ぶことに。ただ、競馬場に行くと外国人がまったくいないのが不思議なところ。外国人観光客を取り込めれば、売り上げ増にも繋がりそうなものだが(専門紙は難し過ぎて無理かな)。さすがは都会の札幌、重賞が組まれている日曜ということもあり、場内はそこそこに活気があった。ただ、この日は馬券の調子が今ひとつ。メインの東京新聞杯も軸馬が直線でまさかの落馬。意気消沈して宿に引き上げることとなった。
ただ、すぐに気持ちは切り替わって夜はお楽しみの、すすきのタイム。昨年の夏も13回行った例の店へ。日曜なのでお客さんも少なく、ゆったりと心地よく、そして楽しく過ごすことができた。また、昨晩に紛失したと思われたショルダーポーチが、3軒目の店で発見されたとの連絡が。戻ってくるまでに少し時間はかかりそうだが、見つかったことでホッとひと安心できた。
競馬の開催がない月曜は雪祭りの会場へ。聞くところによると、地元の人はまったくといっていいほどこのイベントを観に行かないらしい(風邪をもらうのだとか)。平日の昼にもかかわらず、かなりの人で賑わっていたが、あれはみんな観光客だったのだろうか。
ベタに雪像の写真などを撮ったりもしたが、密かに楽しみにしていたのがアイドルのイベント。北海道を中心に活躍している「ミルクス本物」というグループのミニライブを観ることができたが、元気ハツラツでとても良かった。さすが東京のコンテストでも優勝しただけのことはある。来月、前山田健一さん作曲の新曲が出るらしいので、これは多分買うだろうなあ…。
その日の夜は、夏にお世話になったケイバブック札幌営業所の先輩と会食。昨年は吹雪になったため月曜の夜に会うことができなかったが、今年はまったく問題なし。楽しい時間を過ごすことができた。そう言えば今年の札幌は昨年に比べると随分、雪が少なかった。歩きやすいのでいいと言えばいいのだが、数日間行くだけの気楽な立場としては、どうせならドッサリと雪を見てみたかった気も。
火曜は早々に空港へ移動。とにかく絶対に帰らなくてはいけないので、遅れにも対応できるよう早目の便を予約。空港で味噌バターラーメンを食べたくらいで、特に何をしたわけでもなかった。
あっという間の3泊4日。これだけ休んでしまうと仕事に復帰するのがかなり億劫だったが、やはり旅行は楽しいもの。今度は5月の競馬開催に合わせて、新潟に行ってみようかな…、なんて企んでいる。
栗東編集局 青木行雄
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