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ナリタトップロードは地味?

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◆ ナリタトップロードは地味?

 2001年度各部門の年度代表馬が決まった。年度代表馬ジャングルポケットは最優秀3歳牡馬の部門でも選ばれている。菊花賞と有馬記念を勝ったマンハッタンカフェとかなり票が割れるのではないかと思っていたのだが、意外にも2位にはアグネスデジタル(意外でもないか?)が得票しており、それも85票もの大差をつけられていた。ダートG1(地方の南部杯)に、芝は天皇賞(秋)と香港カップ。まさに東奔西走、国内だけでなく遠く海外にまで足を伸ばしていた上での成績だけに、マンハッタンカフェよりアグネスデジタルの方が評価が上になったのも首肯できる。

 最終的にジャングルポケットとアグネスデジタルに序列ができた分かれ目は、国際G1レースジャパンCと香港カップをどう受け止めるかの問題だったのではなかろうか。99年にエルコンドルパサーとスペシャルウィークの取捨でひと悶着があった。主戦場を日本と外国、互いに異にし同じ土俵で戦っていないとあっては比較しにくい。今回のように直接対決こそないが、間接的には比較可能な状況下なら異論なく決着がつく。

 錚々たるメンバーであったせいで、割を食ったような気のするのが最優秀父内国産部門のナリタトップロード。総投票数283票の3分の1に満たない87票であったため、投票規定によって該当馬なしの扱いになった。ナリタトップロードは一応G2阪神大賞典をレコード勝ちしていたし、天皇賞(春)とジャパンカップで共に3着もある。決して平凡な成績ではないはずだが、周囲の部門にとても立派な成績を残した馬がノミネートされていて、印象が薄くなってしまった。父内国産という限定された部門なので、受賞しても恥ずかしくはない内容のように思うのだが所詮少数意見。藪をつついて蛇を出す必要もなく、引かれ者の小唄と叩かれないうちに、それに対するコメントは打ち止めにしておこう。


編集局長 坂本日出男


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