国内で活躍を続けてきたゴールドドリームやケイティブレイブもさることながら、このように、近年のヒヤシンスSは海外へと挑むためのステップという性格が着実に強まってきました。そして、そんな気運に共鳴するかのように、昨年からはケンタッキーダービーへと繋がるJAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBYの核を成すレースに指定されています。
「一年後に同じ東京マイルで……」そんな趣を残しながらも、新たな役割を担うようになってきたヒヤシンスS。冒頭で紹介したように、ヒヤシンスには風信子≠ニいう和名があります。当時のコラムで「戴冠の日を信じて風のように駆け続ける若者のよう」と書きましたが、そのヒヤシンスにはもうひとつ、飛信子≠フ漢字が当てられることもあるとのこと。こちらの和名には、「己の力を信じて海外へ雄飛する」そんな、気概に溢れる若駒の姿が重なります。