『東風に舞う桜』
第75回桜花賞。例年に比べて関東馬が強い。2歳女王ショウナンアデラが右第3中手骨々折で戦線を離脱し、フラワーカップ勝ちのアルビアーノがNHKマイルに矛先を向けたが、それでも3戦無敗ルージュバック、キャットコインを筆頭に有力馬を多数送り込んでいる。こんな年って過去にあったっけ? 以前の世代と比べるべく、2012年生まれの現3歳牝馬の、桜花賞に至るまでの重賞勝利数を東西所属別に数えてみた(以下に新しい順に列挙)。
アルビアーノ(東)フラワーカップ クイーンズリング(西)フィリーズレビュー ココロノアイ(東)チューリップ賞 キャットコイン(東)クイーンC ルージュバック(東)きさらぎ賞 ノットフォーマル(東)フェアリーS ショウナンアデラ(東)阪神ジュベナイルF クールホタルビ(西)ファンタジーS ココロノアイ(東)アルテミスS オーミアリス(西)小倉2歳S
昨年6月から重賞勝利数は牝馬限定8レースに+小倉2歳S、きさらぎ賞が加わり2012年生まれの牝馬が制した重賞は計10鞍。昨年から阪神ジュベナイルF、クイーンC、フラワーカップ、チューリップ賞の主要レースを勝ち続けている。比率は関東7に対して、関西3となり、関東馬が関西馬を圧倒。西高東低を言われて久しい昨今の競馬においてこれは珍しい現象で、桜花賞を前に、世代別(牝馬)の重賞勝利数で関東馬が関西馬のそれを上回ったのは、93年のクラシックを戦った90年生まれまで遡らないと例がない。 【参考:90年生まれ】 ヤマヒサローレル(西)4歳牝特 ホクトベガ(東)フラワーカップ マザートウショウ(東)クイーンC マザートウショウ(東)3歳牝S スエヒロジョウオー(西)3歳牝S マザートウショウ(東)函館3歳S マルカアイリス(西)小倉3歳S
更に言えば、この世代の関西馬が勝ったフィリーズレビュー、ファンタジーS、小倉2歳Sにはほとんど関東馬が出走していなかった。フィリーズレビューには1頭、ファンタジーSには0頭、小倉2歳Sは九州産馬が2頭のみ。馬券の中心は関東馬?
栗東編集局 山田理子