20分ほど遅れてスタートしたロッドステュアート6回目の日本公演はかなりのドタバタ。ロッド自身がキーを外して慌てて最初から歌い直したり、バックの音と女性コーラスの歌声は次の曲に進んでいるのにメインヴォーカルだけが入り損ねて(マイクトラブルか)苦笑いしたり。更に細かいことを指摘するなら、照明(スポット)の切り替えが遅れる間の悪さやファンを無視したホール側の座席の組み方も気になった。きわめつけはアンコールで歌った名曲セイリングが終わらないうちに主役がステージを去ったこと。最後ぐらいはスタッフ全員で挨拶して欲しかった。そんなこんなで予想していた以上に粗いステージになったというのが個人的な実感だが、来日して最初の公演ではよくあること。独特のしゃがれ声でシャウトするアップテンポの曲はロックそのものであり、いかにも彼らしいスローバラードはまさに“Sing like talk”。サッカーボールを観客席に蹴り飛ばすパフォーマンスも健在で観衆の心を掴む演出はさすがだった。