秋の天皇賞に向けて調整を進めていたキングカメハメハ（牡３歳、栗東・松田国厩舎）が右前浅屈腱炎を発症したことが20日に判明し、関係者の協議の結果、22日、現役を引退して種牡馬入りすることが決定した。国内調教馬では最高額の総額21億円（１株3500万円×60口）というシンジケートが組まれ、北海道早来の社台スタリオンステーションで繋養される。
　 通算成績は８戦７勝。３歳春にＮＨＫマイルＣ、日本ダービーのＧ１を連覇する偉業を成し遂げ、重賞４勝を挙げた。血統は父キングマンボ、母マンファス、母の父ラストタイクーン。
　 松田国師　火曜日の早朝に微妙な異常が見られたため、水曜日に競走馬診療所でエコー検査を行ったところ、右前浅屈腱炎が確認されました。ファンをはじめ、いろいろな方々の夢をそいでしまって、申し訳なく思っています。

　24日の東京競馬第11Ｒテレビ静岡賞でサンデーサイレンス産駒のエアシェイディが１着となり、同馬産駒のＪＲＡ通算勝利が2000勝となった。これは史上初。サンデーサイレンス産駒は今年１月11日の京都第９Ｒ（福寿草特別のロードマーシャル）で、それまでノーザンテーストが持っていた産駒ＪＲＡ通算最多勝記録（1749勝）を更新し、その後も着実に勝ち星を伸ばしていた。サンデーサイレンスはほかにＪＲＡ重賞211勝、ＪＲＡのＧ１43勝、年間最多勝303勝などの史上最多記録保持者。なお、本年度の産駒勝利は254勝（ＪＲＡ通算2000勝達成時点）。

　20日に川崎競馬場で施行される予定だったＪＲＡ交流競走「オパールスター賞」はＪＲＡ所属馬７頭がエントリーしていたが、台風23号の影響のため中止となった。同日の園田競馬のＪＲＡ交流競走「揖保川特別」も台風23号の影響で中止に。21日（木）に代替施行され、ＪＲＡ馬所属３頭が出走した。

　03年の日経新春杯（Ｇ２）の勝ち馬バンブーユベントス（牡５歳、栗東・田島良厩舎）がシリウスＳ（10着）を最後に現役を退くことが決まり、24日、ＪＲＡより発表された。
　 同馬はマヤノトップガンの初年度産駒。03年の日経新春杯を制覇して、父にＪＲＡ重賞初勝利をもたらした。通算成績は11戦３勝。今後は小倉競馬場で乗馬に転向する予定。

　米テキサス州のローンスターパーク競馬場で行われるＢＣクラシック（10月30日、Ｇ１、ダート2000ｍ）に出走予定のパーソナルラッシュ（牡３歳、栗東・山内厩舎）は現地時間21日19時過ぎ、検疫施設のあるハリウッドパーク競馬場に無事到着。23日に入国検疫から開放された。ローンスターパーク競馬場へは25日に移動する。

　ＪＲＡは21日、14日に締め切った平成17年度調教師及び騎手免許試験の新規申請状況を発表した。これによると、新規調教師免許申請者は118名、騎手免許申請者は23名（内訳は競馬学校生徒６名、地方騎手16名、その他１名）となっている。

　天皇皇后両陛下が、10月31日（日）に東京競馬場のＪＲＡ競馬博物館で開催されているＪＲＡ創立50周年記念特別展をご覧になるとともに、同日に施行される第130回天皇賞・秋（東京、Ｇ１、芝2000ｍ）をご観戦になることが、22日に宮内庁から発表になった。天皇皇后両陛下は、皇太子ご夫妻時代の86年、87年に東京競馬場を訪れているが、即位後は初めて。また、天皇賞が設けられた1937年以来、天皇陛下が同レースをご観戦になるのは初となる。

　ＪＲＡは20日、エリザベス女王杯（11月14日、京都、Ｇ１、芝2200ｍ）、マイルチャンピオンＳ（11月21日、京都、Ｇ１、芝1600ｍ）、キャピタルＳ（11月27日、東京、ＯＰ特別、芝1600ｍ）の外国選出馬を発表した。選出馬は次の通り。
◆エリザベス女王杯　モスコーバーニング（牝４、米）、ウィジャボード（牝３、英）、リュヌドール（牝３、仏）、ウォートルベリー（牝４、仏）、オボンヌ（牝４、仏）
◆マイルチャンピオンＳ　ニューフェイマス（牡４、米）、ピコセントラル（牡５、米）、ソアリングフリー（セン５、加）、ミルクイットミック（牡３、英）、ラクティ（牡５、英）、アントニウスピウス（牡３、愛）、マルティロ（牡４、独）、グランドアーミー（セン６、豪）
◆キャピタルＳ　メンバーシップ（牡４、英）、ミルクイットミック（牡３、英）、ラクティ（牡５、英）

　元石孝昭調教師（美浦所属）が17日午後10時35分、病気のため死去、70歳だった。通夜が19日に、告別式が日本調教師会関東本部葬として20日に美浦トレーニングセンター厚生会館分館で執り行われた。喪主は妻の妙子さん。元石師は1957年に騎手となり、76年に調教師免許を取得。77年に厩舎を開業した。ＪＲＡ通算4647戦341勝、朝日杯３歳Ｓ（リンドシェーバー）、安田記念（タケデン）など重賞で12勝を挙げていた。なお、元石師の管理馬は18日付で河野厩舎に転厩となった。