編集員通信


“新旧の交替期を知るWSJS”

 12月4日(土)5日(日)阪神競馬場で行われる第13回ワールドスーパージョッキーズシリーズへの出場者が決定した。注目された地方競馬の代表には、兵庫の小牧太が選ばれ、岐阜の安藤勝己は補欠となった。JRAは関東が蛯名正義と柴田善臣。関西は武豊、四位洋文、今年から代表枠が1人増えて藤田伸二の3名が選ばれている。ファンサイドに立っても、このワールドスーパージョッキーズシリーズは誠に興味をそそられる催しであると思われる。大袈裟でなく、このレースに出たいために10カ月頑張って来たと言うジョッキーもいる。世界の頂点に位置するジョッキーの技術を轡を並べることで直接肌で感じ取りたい。又、自分の力量で通じるのかどうかを確認したいとも言う。
  小牧や安藤勝についての知識はあっても両名が世界の輪の中に入ってどんなレースをやってくれるのか、我々のみならずファンの関心も高いはず。地方から1名しか出れないのは、その点で残念だ。JRAのトップジョッキーとして、このシリーズの常連であった岡部(51歳)河内(44歳)が次点に回り、20歳代の四位や藤田が台頭している。JRA代表5名の最年長が柴田善臣の33歳というのだから、ベテランは次第に去って、新しい世代がこれに代わる。
  今回初参加のブラッドレー(ニュージーランド)33歳、モッセ(フランス)32歳。2回目となるセラーズ(アメリカ)33歳、キャシディー(オーストラリア)29歳。お馴染みのペリエ(フランス)は26歳と最も若い。洋の東西を問わず、このあたりの年齢が一番充実してくる頃であり、混乱もなくその過渡期が静かに訪れて来ている様子が、このシリーズの人選でうかがい知れる。


編集局長 坂本日出男



目次へ戻る

(C) 1999 NEC Interchannel,Ltd./ケイバブック