1年休めば復活に1年かかる
冬になると乾燥して爪が割れ易くなる。マチカネフクキタルが初めての休養に入ったのは、新馬戦を2走した直後だった96年12月のこと。原因は裂蹄で、3カ月の休養後にカムバックしてきた。その秋の菊花賞を勝ったのちに、再び裂蹄で7カ月の休養を余儀なくされている。翌年5月の戦列復帰も僅か2走しただけで又々裂蹄悪化によるリタイア。半年後の有馬記念で3度目の復活。 さすがに全盛時の勢いは見られず、京都記念で2着したもののマイラーズCでは後方のまま末脚不発に終わっている。良くなって来ているようでも、相手や、距離、馬場状態等によっては一様でない結果が出ている。二分師は「3カ月休めば、元の状態に戻るまで3カ月間が必要。1年休んだフクキタルが完調化に達するのはこの秋になろう。事を急がず、そのあたりを基準にして、じっくり立て直しに取り組むつもりだ。馬は使いながらになる。秋と言わず、宝塚記念あたりを勝ってくれるなら、それはそれで万々歳、非常に喜ばしいことだが……」 “熱発”と言うのもよく厩舎関係者のコメントの中に出てくる。これは季節に関係なくあって「熱発したので調教を1日休ませた……」と言うあれ。平熱が何度なのか予備知識なくして聞くと、大変な判断ミスを犯しかねない。
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