編集員通信


〈 ところで皆さん 〉

 11月7日の京都競馬第3Rの新馬戦で、武豊騎手が騎乗したアドマイヤベガが、フロンタルアタックの進路を妨害したために4着に降着になりました。同騎手は、11月14日から29日まで、実効6日間の騎乗停止です。翌日の菊花賞のスペシャルウィークは大丈夫ですが、翌週のエリザベス女王杯のエアグルーヴはアウト。前週のサイレンススズカといい、この降着といい、ちょっとツイてない感じですね。

エアグルーヴに乗れない。今回の騎乗停止、普通なら、ちょっとぐらいは動揺しそうなものです。ところが、第4Rのビッグバイキング、第6Rのシンイエローダイヤとアッサリ連勝(第5Rは障害)。さすがと思わせる騎乗振りでした。このあたりが、天才と称される所以なんでしょう。

〈ところで皆さん〉。武豊騎手が騎乗停止になったのは、いつ以来かご存じですか。平成4年7月4日以来なんです。実に6年と4カ月間騎乗停止なしなんです。平成5年が699回騎乗して137勝、6年が582回騎乗で134勝、7年が693回騎乗で134勝、8年が755回騎乗で159勝、9年が722回騎乗で168勝。そして、今年は停止になる前週まで、655回騎乗して149勝。これだけ乗って、これだけ勝って、一度の騎乗停止もなかったというのですから驚嘆ものです。エ女王杯とジャパンカップでエアグルーヴに乗れなくなったのは残念でしょうが、マイルチャンピオンSではめずらしく騎乗予定馬(シーキングザパールが出否未定のため)がありませんでした。このあたりも強運なんですねえ。

ところで、降着になった新馬のアドマイヤベガは桁違いに強かったですが、この京都の3、4日にも騎乗予定だった有力新馬がいます。走るからこその武豊騎乗。3日目第3R予定のヒシピナクル、4日目第4R予定のアランダ、どのレースに出走するかは未定ですが、ウインテイクハートがそれです。注目してください。

(競馬ブック関西デスク・井戸本征彦)

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