編集員通信


〈 ところで皆さん 〉

 阪神の監督に野村克也氏が決まりました。よろこばしい限りです。ドラフトで1位指名を予定していた近大の二岡内野手が、巨人入りを表明。残念といえば残念ですが、代わりに1位指名する選手を、スポーツ紙は、二岡よりはるかに大物と(思われる風に)書き立ててくれる筈です。

 新しく決まるであろう外国人選手も、きっと大活躍間違いなしと(今年のハンセンも、クリークも、メイもそう思わせてくれました)書いてくれるでしょう。来年こそ優勝間違いなし。ホントにそう思うんです。これから4月の開幕までが、阪神ファンの一番楽しい時期です。

〈ところで皆さん〉

 秋華賞は、桜花賞馬のファレノプシスが快勝しました。秋の4歳牝馬はオークス馬より桜花賞馬が強い。これまでの傾向通りでした。さて、今週は4歳牡馬の菊花賞です。ウイナーズサークル(10)、シャコーグレイド(5)、ミホノブルボン(2)、ナリタタイシン(17)、ビワハヤヒデ(4)、ナリタブライアン(1)、タヤスツヨシ(6)、ロイヤルタッチ(2)、シルクライトニング(12)。

 これは平成元年から昨年まで、皐月賞で連対し、菊花賞に出走してきた馬の菊花賞での着順です。うち、ミホノブルボンは(1)着、ビワハヤヒデは(2)着、ナリタブライアンは(1)着と、ダービーでも連対しています(タヤスツヨシもそうですが、菊花賞は16番枠で3馬身出遅れの不利がありました)。

 昭和最後の63年に皐月賞で1、2着したヤエノムテキ、ディクターランドは、菊花賞では(10)(13)着でした。驚くなかれ、皐月賞で連対し、ダービーで1、2着できなかった馬で、菊花賞で連対を果たしたのは平成8年のロイヤルタッチただ1頭だけ(果たせなかったのはタヤスツヨシただ1頭)なんです。

 これ、注目に値するとは思いませんか。今年の皐月賞1、2着馬は、セイウンスカイとキングヘイローです。セイウンは京都大賞典で、メジロブライト、シルクジャスティスを破りました。キングヘイローの方は菊トライアルの京都新聞杯でスペシャルウィークとクビ差の接戦を演じました。

 きっと人気でしょう。ここです皆さん。皐月賞連対馬の菊不振を思い出しましょう。この2頭のダービーの着順を思い出しましょう。レオダーバン、ミホノブルボン、ライスシャワー、ビワハヤヒデ、ナリタブライアン、ダンスインザダークと、ダービーの1、2着馬は、皐月賞に関係なく、菊花賞で連対を果たしています。

 スペシャルウィークは条件を満たしています。ダービーで、セイウンスカイは(4)着、キングヘイローは(14)着でした。この2頭を捨てて馬券を買う気になりませんか。私はスペシャルウィークから、この2頭を外して買うつもりです。

(競馬ブック関西デスク・井戸本征彦)

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