〈 ところで皆さん 〉
いよいよ本格的な夏競馬です。函館に続いて、阪神競馬でも、新潟競馬でも、大半のレースが、4歳と古馬の混合戦になります。この時期、例年、話題になるのが、4歳と古馬、どちらが強いかということ。 そんな時、絶好の参考資料になるのが、先に終わった第1回函館競馬です。今年の第1回函館競馬の4歳以上のレースには、延べ598頭の馬が出走しました。うち4歳は140頭、5歳以上が458頭。勝ち鞍は4歳12、5歳以上40でした。勝率は4歳0.020、5歳以上0.067。古馬が圧倒しています。 昨年の平成9年の第1回函館の4歳以上のレースは、延べ559頭で、4歳120頭、5歳以上439頭。勝ち鞍は4歳11、5歳以上39。勝率は4歳0.020、5歳以上0.070。今年とよく似通った数字です。 昨年の小倉は、延べ532頭で、4歳155頭、5歳以上377頭。勝ち鞍は、4歳13、5歳以上30。勝率は、4歳0.024、5歳以上0.056。 新潟は延べ594頭で、4歳179頭、5歳以上415頭。勝ち鞍は、4歳10、5歳以上35。勝率は、4歳0.017、5歳以上0.059。 新潟の4歳がやや不振ですが、昨年の函館と比較して、極端な差は見られません。 〈ところで皆さん〉。となると、今年の第4回阪神は昨年の第2回小倉を、第2回新潟は第2回新潟の数字を当てはめて考えてよさそうです。ただし、古馬は5歳、6歳、7歳、8歳(昨年は9歳以上の出走馬なし)に分かれます。5歳馬は、昨年の第1回函館が322頭で28勝、第2回小倉が259頭で22勝、新潟が239頭で22勝。6歳馬は、同じ順で、92頭で11勝、93頭で8頭、124頭で11勝。7歳以上は、25頭で0勝、25頭で0勝、52頭で2勝でした。昨年の成績を見る限り、7歳以上の馬はほぼ無視してよかったんです。 ところがなんです。今年の第1回函館は、5歳が331頭で28勝。6歳馬が94頭で7勝。これは昨年とそう変わりませんが、驚くべきは、7歳馬が延べ27頭の出走で5勝もしたことなんです。異変といっていいでしょう。そして、函館、小倉、新潟が、よく似た傾向にあるのなら、今年の函館での7歳馬の大活躍を見逃す手はありません。今年の夏競馬の狙いは“7歳馬”、大発見と思われませんか。数は多くないと思いますが、もし、7歳馬が出走してくるようなら、大いに注目してください。 (競馬ブック関西デスク・井戸本征彦) |
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