編集員通信


〈 ところで皆さん 〉

 関西では、新馬戦は第1回阪神で、未出走戦は第2回阪神と第2回中京で終了しました。第3回京都からは、もう初出走の馬だけのレースはありません。初出走の馬でも、最初から、経験馬を相手に闘うことになります。レース経験がないわけですから、常識的には、初出走の馬は不利な筈です。だから、あまり人気にもなりません。

〈ところで皆さん〉、いや、〈ところが皆さん〉。この京都の1週目に2頭、2週目にも2頭の初出走馬が、未勝利戦を勝っています。未出走馬が出走したレースは16鞍(頭数は34頭)。勝率1/4はかなりの確率です。そこでヒラめきませんか?「馬券の狙いは初出走馬」だと。確かにそうなんです。初出走馬はオイシイんです。

もっとも、初出走馬にもいろいろあります。勝つ馬もいれば、見せ場すら作れずじまいで終わる馬もいます。出てきた初出走馬をみんな買っていたのでは話になりません。では、買える初出走馬はどんな馬なのか。もちろん血統も重要です。しかし、それ以上に重要なのが調教です。

1 6ハロン以上の距離から追った攻め時計があること。
2 追ったコースの水準に近いタイムをマークしていること。
3 併せ馬をしていて、できれば先着していること。この3つの条件を満たしていれば、「お買い得初出走馬」です。プラス初戦駆け血統なら、なお安心できます。

ちなみに、第3回京都で勝った初出走馬のケイバブックのシルシと単勝は、◎330円、○610円、△670円、◎340円でした。着差が2馬身、2馬身半、1馬身半、3馬身。これだけの差をつけて勝つ力があって、この配当、本当にオイシイと思いませんか。今、未勝利に残っている馬の中で、出走回数の多い馬はもう底が割れた馬と見ていいでしょう。もし、馬連を買われるのなら、相手は、5戦以下の浅いキャリアの馬。昨年の夏、秋の新馬、未勝利でソコソコの成績を残していて、久しぶりに出てきた馬。こういったタイプが狙い目のようです。馬券の不調で、藁にもすがりたいような気持ちの方は、一度チャレンジしてみてください。

(競馬ブック関西デスク・井戸本征彦)


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