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編集員通信
競馬ブック編集員が気になる事柄にコメント
年度代表馬決定






 

◆“年度代表馬決定”

  平成15年度の年度代表馬と部門別最優秀馬がJRAから発表された。振り返ってみれば、昨年のこの時期に最優秀短距離馬と最優秀4歳以上牝馬の両部門で2着に甘んじたビリーヴの悲運を取り上げたのが、私がこの欄の担当となった最初の原稿。あれから1年が経過したのかと思うと、時の流れの速さをしみじみと感じる。

 今年は各部門ともに1位馬が順当に票を伸ばしたこともあり、過去に例がないほどスムーズに受賞馬が決定した。週刊競馬ブックでは受賞馬を例年どおりカラーページで紹介しているが、各馬の写真、血統、競走成績といったデータとともに、それぞれの馬に合ったサブタイトル(見出し)を掲載している。シンボリクリスエス“G12勝!2年連続の栄冠”といったふうに。しかし、ひとりが全馬の見出しを考えるとどうしても好みや傾向が偏ってしまう。それで、編集局の若手記者にも分担しているのだが、今年もそれぞれが知恵を絞って参加してくれた。

 “次代へ伝えるスペシャリストの魂”ビリーヴ。これは厩舎取材担当の橋本篤史。公私ともマイペースを貫く彼だが、こういった課題はいつも難なく処理する。今回もさりげなくまとめてきた。

 “呼吸ピタリ、中山を知り尽くした鞍上鞍下”ビッグテースト。週報、調教兼任の山田理子。障害レースに対する熱意は群を抜いており、キャリアを積みつつすべての面で進境を示している。

 “驚異の成長力で一躍頂点へ”コスモサンビーム。坂路調教担当の青木行雄。若手というよりはもう中堅だが、感性はいつまでもみずみずしい。結婚すれば更にパワーアップ確実なヤツ。

 “末脚一閃、瞬きする間も与えない”デュランダル。編集、調教兼任の西村敬。目下グングン頭角を現しており、編集局では最年少。とにかく仕事に対してはどこまでも前向きだ。

 “偉業を達成し、今年は牡馬に挑む”スティルインラブ。坂路調教担当の牟田雅直。屈託のない明るさと天性のセンスの良さが売り。これで貪欲さが出てくれば更なる飛躍が望める。

 “G1でこそ生きる偉大な父の血”ヤマニンシュクル。厩舎取材担当の小原靖博。厩舎取材をするために生まれてきたような人間で、調教師、騎手といった関係者の信頼も絶大だ。

 “国内無敵、心はすでにドバイの空へ”アドマイヤドン。厩舎取材担当の甲斐弘治。巨漢ながら中身も実にでっかい。万能タイプだが、見出し作成だけが苦手。これは彼の記念すべき処女作。


 頭を抱えたり途中で投げ出しそうになったりしながらも一生懸命に見出しを作成してくれた彼ら。負担をかけたかなとも思うが、各人とも締め切りまでにきちんと課題をクリアしてくれた。レースを経験しつつ成長する競走馬が魅力的なように、キャリアを積みつつステップアップする若者たちの姿は、見守る側にとって楽しい。


競馬ブック編集局員 村上和巳


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