“地方所属馬もJRA賞の対象に”
9月25日にJRA報道室から“お知らせ”が届いた。JRA賞の選考方法について改正するとのこと。驚いたねェ。以前のJRAなら馬の耳に念仏。聞く耳は持たないケースがほとんどだった。昔と違って、ファンの声に少しずつでも耳を傾けるようになってきつつあったが、こんなに早く改善へ向けて手を打ってくるとは考えてもみなかった。正しいものを正しいとする良識のある権限を持った指導者が上層部に増えてきたということなのか。悪くない話だ。改正された部分をかい摘んで記すと、 (1)記者投票の結果を尊重する 昨年の年度代表馬選定で、獲得票83票で第1位だったスペシャルウィークが、72票で第2位だったエルコンドルパサーに、選考委員会での協議の結果逆転されたことが改正への引き金になっている。何の為の投票であったのかを問い質されたわけで、3分の1以上の得票があれば、第1位の馬が自動的に受賞馬に決定する。「該当馬なし」が同様にして第1位の場合も「該当馬なし」で決定する。得票数が3分の1に達する馬がいない場合、最多得票馬についてのみ委員会が審議して決定する。投票資格は記者が5年以上のキャリアを有することを必須条件にしていたものを、3年以上へと引き下げる。専門紙協会員の1社3名を5名へと増員。これにより、現在総票数約200が、約300票へ増やされる。その他は、地方所属馬をJRA賞の対象に加えることになった。97年のアブクマポーロは、JRAでは東海ウインターS(G2)だけしか勝っていなかったし、99年フェブラリーS(G1)勝ちメイセイオペラも、JRAではその1勝だけ。ただ、地方を舞台とした交流競走では、両馬共に年間を通してJRA所属馬を打ち破って来ていた。彼らの功績によって後輩に道が作られた。同時に外国馬も特別賞の対象に加えられることが発表されている。早速今年度の選考から実施される。
編集局長 坂本日出男
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